11月6日 主日説教要約と週報

仲人(媒酌人)

Marriage Broker 【Ⅱコリント11:1-6】 2022.11.06 (主日)

序論

 この世には沢山のにせ教師たちが出て来て、活動し続けています。初代教会から始めて、歴史上多くの反キリストが出て来て活動し、最後の反キリストはにせ預言者と一つになって活動するでしょう。

 パウロはにせ教師と自分を比較しながら、自分の優越性をやむなく誇っています。Ⅱコリント11章に於いて、前節の部分で自分自身が真の使徒である事を明らかにし(1-15)、後節の部分で真の使徒として、教会のために受ける受難を紹介しています。

 特に1-6節までで自分の愚かさを誇りながら、自分を指して教会をキリストに紹介する仲人として説明しています。

 各国ごとに仲人と呼ばれる人々がいます。儀式を重要視する人々は、必ず仲人(媒酌人)を立てて結婚式を挙行します。

1.キリストと教会は婚約関係

(1)新しく生まれる新生の神秘

 新生は神秘的な事です。水で生まれ霊で生まれる事、即ち二度生まれると言う意味として、「再び生まれる」「上から生まれる」と言う意味なのです。イエス・キリストを信じて新しく生まれる事は、キリストと霊的に婚約する事を意味します。

(2)婚約期間(キリストの初臨から再臨まで)

 婚約期間はキリストの初臨から再臨までであり、個人的にはキリストを信じて新生する時に婚約が成立し、再臨される時に婚姻が完成するのです。イエス・キリストが再臨される時、聖徒は霊と魂と肉が命の復活に与かり、キリストと永遠に一つとなる婚姻が成し遂げられるのです。

(3)キリストの再臨と結婚式

 教会とキリストの婚姻の披露宴は、イエス・キリストの再臨時に成し遂げられます。ヨハネはこの事実を黙示録で次のように記しています(黙19:7-8)。

19:7 私たちは喜び楽しみ、神をほめたたえよう。小羊の婚姻の時が来て、花嫁はその用意ができたのだから。

19:8 花嫁は、光り輝く、きよい麻布の衣を着ることを許された。その麻布とは、聖徒たちの正しい行いである。」(黙19:7-8)

2.仲人の役割

(1)一人の清純な処女

 ここでの一人の清純な処女とは教会を指し示します。教会がキリストと婚姻すると言う事は、個人の出来事ではありません。教会全体が一つとなって、正に一人の清純な処女として婚姻すると言う意味です。キリストの花嫁としての教会を言う時には、いつでも一つの教会と表現します。従って教会は共同体として一つの集合体を意味しているのです。

(2)一人の夫なるキリスト

 教会が一つであるように、花婿なるキリストについても「一人の夫なるキリスト」(文語訳)、と表現しています。結婚はキリストと聖徒各人が結婚するのではありません。聖徒全体が花嫁であり、一人の夫なる花婿なるイエス・キリストと結婚式を挙げて、永遠に一つとなるのです。故にヨハネの黙示録21章で小羊なる花嫁は、聖なる都エルサレムとして描写されているのです。

(3)一心同体(創2:18、24)

2:18 神である【主】は仰せられた。「人が、ひとりでいるのは良くない。わたしは彼のために、彼にふさわしい助け手を造ろう。」(創2:18)

2:24 それゆえ男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるので

ある。(創2:24)

 神様は創世記1章で、「見て良しとされた」と言う御言葉を7回仰せられました。所が2章では、アダムが「ひとりでいるのは良くない。」と仰せられました。それでエバを助け手「配偶者」として創造されたのです。

 そして宣言された御言葉が創世記2:24節です。

2:24 それゆえ男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるので

ある。(創2:24)

 この御言葉は聖書において初めて、神様が未来へのご意志を込めて表された御言葉です。神様ご自身が必ずそのようになさると言う、意志が込められた御言葉です。パウロがこの奥義を悟って記した内容が、エペソ人への手紙に次のように記されています。

5:31 「それゆえ、人は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となる。」

5:32 この奥義は偉大です。私は、キリストと教会とをさして言っているのです。

(エペソ5:31-32)

3.婚約を壊そうとする蛇

(1)蛇の悪巧み

 創世記3章で蛇は、一番狡猾な動物として描写されています。蛇と言う単語はまた光の御使い(ナハシュ)を意味します。Ⅱコリントに次のような御言葉があります。

11:14 しかし、驚くには及びません。サタンさえ光の御使いに変装するのです。(Ⅱコリント11:14)

 サタン即ち蛇は、聖徒がこの世に属する全てのものを、みな持っても良いと言います。宣教、救済、奉仕、犠牲など様々な行事に心を奪われて、熱心に働きなさいと告げます。

これらに心を尽くす事は本当に良い事です。しかしサタンはキリストと教会の結婚だけはさせまいと、邪魔して来ます。キリストと教会が結婚しないならば、他の事をどんなに沢山行ったとしても、全てが無駄になってしまいます。

(2)にせ預言者たち

 パウロはサタンと偽預言者たちがぐるで、同じ穴のムジナである事を明らかにしています。

11:15 ですから、サタンの手下どもが義のしもべに変装したとしても、格別なことはありません。彼らの最後はそのしわざにふさわしいものとなります。(Ⅱコリント11:15)

 結局にせ預言者たちがやる事は決まっています。教会とイエス・キリストの婚約を壊す事です。蛇(蛇は黙示録12章からサタンとして登場)がエバを誘惑する時に、肉の欲、目の欲、暮らし向きの自慢を持って誘惑に成功しました。サタンはご利益信仰、繁栄神学、成功神学、量的成長主義等、世に属する事はみな上げると言い、婚約を破って結婚さえしなければ良いと言います。

(3)真の使徒パウロ

 2節でパウロは自分を仲人として紹介し、使命において自分が仲人としては足りなく巧みでないにしても、命をかけてキリストと教会の結婚を成立させると言っています。それでⅡコリント11章の後半部分では、自分が直面した受難録を作成して列挙したのです(Ⅱコリント11:16-33)。

 使徒たちは仲人、媒酌人としての使命を授かりました。

2:20 あなたがたは使徒と預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエスご自身がその礎石です。

2:21 この方にあって、組み合わされた建物の全体が成長し、主にある聖なる宮となるのであり、

2:22 このキリストにあって、あなたがたもともに建てられ、御霊によって神の御住まいとなるのです。(エペソ2:20-22)

 また黙示録には次のように記されています。

21:14 また、都の城壁には十二の土台石があり、それには、小羊の十二使徒の十二の名が書いてあった。 (黙21:14)

結論

 今日はパウロ自身が、自分は仲人だと自任している御言葉を持って説教しました。

 仲人とは処女と独身男性の仲立ちをする、媒酌の働きをします。パウロは一人の清純な処女を、一人の夫であるキリストに捧げる働きをしていると言っています。パウロはこの事のために命をかけて働きました。古い蛇であり巨大な赤い竜であるサタンは、教会とキリストの婚約を壊して、結婚が成立しないように全力で妨害します。勝利する者は命の復活に与かり、サタンが入る永遠の火の池とは永遠に関係なく、キリストと共に永遠の命を楽しむ事になるのです。

(1)キリストと教会はどのような関係ですか。

(2)使徒たちの役割とは何ですか。

(3)キリストと教会の婚約関係を誰が壊そうとするのですか。

(4)キリストと教会の婚姻が成立するためには、教会は誰の言葉を聞かなければならないのでしょうか。

TCC - HOPE

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